こんにちは！ファンタブルの稲垣です！

今回は私のコーチをしていたコーチのお話です。

私が卓球を始めたきっかけは小学生のころから遊びで卓球をしていて
楽しかったので中学の部活で始めたという単純な理由でした。

当時のコーチは中学にボランティアで来ているおじいちゃんコーチで

いつも楽しそうに笑い
いたずらが好きな人

人が拾った球を盗んで勝手に使い

注意すると「ぎゃーはっはっは！！」と笑いながら使われました（笑）

ですが憎めない愛されキャラ

小学生のころから

人の言うことをまったく聞かない
落ち着きは無い
俗に言う”問題児”の類にいた私^^;

「誰の言うことなら聞くんだ！！！」
と親にも先生にもよく言われたものです（笑）
しかし
いつも「最近はどうだ？」から会話を始め
「今日は元気ないな」と表情から内心を読み取る優しいコーチにだけは

従順でした（笑）
よくご飯に連れて行ってもらっていましたが
中学3年間お世話になり、よくご飯にも連れて行ってもらっていたにも関わらず

コーチの出身や元々の職業や家族、思い出話などを一切聞いた事が無く

おじさん特有のつまらない自慢話すら一度もなく。人の悪口もない。

年齢すら分からない。

素性不明。

たくさんの人に囲まれている華やかな人だという印象と

なんとなく孤独感のある
湿ったような・・・陰の感じる人でした。
中学3年生のころずっとそのことが気がかりで
「コーチは、どうして何も語らないんですか。」

と聞いたことがありましたが
「ぼくぁね。自分の話はしないんだ。」
と、悲しげな笑顔でごまかすコーチから
「話したくないんだ」と言われたような気がして
この質問は二度とすることはなく。
高校にあがったころ

コーチの髪の毛が異様に薄くなり

「どうしたんですか？？」

と聞くと

「注射をしているんだ。大したことはない。もうすぐ治る。」

「本当ですか？」

と聞くと

「おう！」

と屈託なく笑うコーチは

「二十歳になったら一緒に酒飲もうな！」

っとがははは！と笑っていましたが
私が高校2年のころに癌で亡くなってしまいました。
様々な悩み、相談しにくい事も相談させて頂いていたコーチ
何も語らないコーチ

一切が不明のコーチが亡くなった後

少しだけ知ったことは
コーチの住んでいた部屋に上がった事のある知人は
「部屋の一室が全て賞状、メダル、トロフィーで埋め尽くされていた」という話
元々は体操の選手であったこと。
それ以外は何も分からないコーチです。

形見もなにも
コーチとの思い出の品もないことがとても寂しいですが
僕に残ったものといえば
「こういう人になりたい」
という憧れ。
そして

コーチの口癖

「元気か？」「最近どうだ？」

今こうしてコーチをしていてジュニア生としゃべる時についつい

「元気～？」「最近どうよ？？」
を繰り返してしまうつまらない口癖（笑）
グレて荒れたり
遊び惚けていたり。

遠まわりし続け
「卓球なんかもうやらない」

そう思いながらもラケットを手放せない。

漠然と過ごしていた筈が
気付いたら僕もコーチをしています（笑）

普段ふざけている稲垣がどうした！？

っと言われそうな記事ですね（笑）

お客様とコーチの話をしていて

ふと「こんなコーチでした」と

自分の好きな人の話を書きたいと思いました。

駄文失礼いたしました。

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